映画「ヴィヴィアン・マイヤーを探して」は、ジョン・マルーフとチャーリー・シスケル監督による、「ヴィヴィアン・マイヤーという無名の女性ストリート写真家に迫った2015年公開のドキュメンタリー映画です。
偶然心惹かれる写真作品に出会い、その撮影者であるヴィヴィアン・マイヤーという一人の女性に興味を掻き立てられたジョン・マルーフ。
その女性についての正体を追い求める姿を、デレビドキュメンタリーを手がけてきた、チャーリー・シスケルとともにジョン自身も監督を務め、紡いでゆく映像作品です。
彼女の写真が持つアートの完成度の高さから、アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門にノミネートもされています。
映画「ヴィヴィアン・マイヤーを探して」のあらすじ
2007年、シカゴに暮らしているジョン・マルーフは地元の歴史本を執筆する為の資料として、オークションに掛けられていた大量のネガフィルムの詰まった箱を手に入れました。
その箱の中身はヴィヴィアン・マイヤーという無名の女性が、ストリートのなんでもない風景を撮影した白黒の写真です。
その写真の素晴らしさに感銘を受けたマルーフは、感動を世界中にシェアしようと、ブログに写真をアップしていきます。
すると、その独特なセンスの写真の数々が、高い評価を受けるのです。
写真展を開くとどこでも大盛況を収め、ヴィヴィアンは20世紀最高のストリート写真家だとまで人々に言わしめます。
しかし、彼女自身のことは謎のままでした…。
ヴィヴィアン・マイヤーは何者なのか?
ミステリアスな彼女の人生に興味をそそられたジョン・マルーフが、熱意をもって調べた所、ヴィヴィアン・マイヤーは、乳母(ナニー)として働いていたことや、関係者が判明します。
彼女は働きながら15万枚以上の写真を撮影していました。
ヴィヴィアン・マイヤーは、なぜ写真撮影をしていたのでしょうか?
どうして写真を1枚も発表する事はなかったのでしょうか?
映画「ヴィヴィアン・マイヤーを探して」は、写真作品から彼女の才能の虜になったジョンが、一人の女性の生涯を解き明かしていく興味深い作品になっています。
彼女の真実を知りたい、ヴィヴィアン・マイヤーは何者なのか? と少しでも知りたいかたには、ぜひ、一度見ていただきたい作品です。
見どころは映像の中で見る事のできる彼女の写真の数々です。白黒でありながらも、その写真は人間というものの光(善性)を強く写し出す作品に仕上がっており、何かを感じずにはいられないでしょう。