ヴィヴィアン・マイヤーを探して
注目の見所とあらすじ

写真家にスポットが当たる映画作品の紹介

ヴィヴィアン・マイヤーは、ジャンル分けをするならストリートフォトグラファーというものに属します。
狙い定めず、街を歩く人々の偶然を切り取る写真家です。

写真家というのは様々なものを撮影します。戦争の悲惨さ、愛しあうカップル、自然の美しさ、人や動物の営みなど…。
一枚の写真だけではなく、それを撮るための物語や、作者自身の人生などについてを知ってみたいと思いませんカ?

いろんな写真家にスポットを当てた映画を紹介します。

地雷を踏んだらサヨウナラ

戦場の報道カメラマンである一ノ瀬泰造
1978年に出版された「地雷を踏んだらサヨウナラ-一ノ瀬泰造写真・書簡集」を元に、五十嵐匠監督の1999年に公開された作品です。

戦場カメラマンである報道写真家・一ノ瀬泰造(浅野忠信)は、佐賀県武雄市で昭和22年(1947年)に生まれました。
それから時を経た1972年のカンボジアでは、ベトナム戦争から戦火が飛び火した事で争いが激しさを増していました。20代も半ばとなった一ノ瀬の姿はそんな激しい戦場の最中にあります。

一ノ瀬は、フリーランスの報道写真家として戦争の最前線で撮影を敢行していますが、大きな評価を受けるような目覚ましい活躍をできずにいました。そこで、武装組織がアンコールワットを占拠している情勢のとき、泰造は単独でアンコールワットを目指そうとします。
向かう前、泰造は1973年11月友人にこう手紙を送りました。「うまく撮れたら、東京まで持っていきます、もしも地雷を踏んだら“サヨウナラ”!」と。

穏やかに長生きする事も美しい、激しく短く生きる事も美しい、そこに正解も間違いもないのだという事に気付かされる作品です。
激しい紛争地帯の最前線を目指し撮影していた日本人カメラマンがいた事を、若い世代の人にもぜひ見て欲しい映画作品です。


アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生

有名人を被写体として数々の作品を手がけ、セレブからの信頼も熱い写真家アニー・リーボヴィッツ
実の妹である、バーバラ・リーボヴィッツ監督により2008年に公開された作品です。

アニー・リーボヴィッツという名前にピンと来なくても、ジョンレノンがベッドの上で妻であるオノ・ヨーコを抱きしめてキスをしている写真に見覚えのある方も多いでしょう。
ジョンがプロカメラマンに自ら撮影させた最後の写真とも言われ、当時ジョン夫妻が住んでいたダコタハウスで亡くなる数時間前に撮影されているものです。
しかしプライベートでは3人の子供の母親として、子供を育てています。そんな写真家の彼女の素顔に迫りながら、撮影秘話などを織り込んだ作品です。
アニー・リーボヴィッツの素顔をそのまま見ることのできるドキュメンタリー映画です。


旅する写真家 レイモン・ドゥパルドンの愛したフランス

フランスを代表するジャーナリストで写真家であるレイモン・ドゥパルドン
「旅する写真家 レイモン・ドゥパルドンの愛したフランス」は、そのレイモン・ドゥパルドンの妻である、クローディーヌ・ヌーガレ監督により2012年に公開された作品です。

彼が手にするのは最新鋭の機材ではなく、ちょっと古めかしいようなビューカメラです。それを片手に写真を撮影しています。彼がレンズの中で覗き込む被写体は、人物ではなく古びたタバコ屋や寂れたような食料品店で、どこか趣のある建物を撮影しています。
無邪気な子供のようにレンズを覗き込む年老いた男性、その姿にレンズを向け映像を撮影しているのは彼の妻なのです。

妻である監督はこういいます。「彼の夢は、世界中を旅したフィルムのかけらで一本の映画を作る事」その言葉に夫婦の互いを思いやる愛情と、レイモン・ドゥパルドンの人生のようなものを垣間見るのです。

妻が撮影する写真家の夫の姿。何となくほっこりとして温かい夫婦の絆が、映像からもこぼれ落ちてくるような温かい映画です。


セバスチャン・サルガド 地球へのラブレター

ドキュメンタリー・報道写真家として長年活躍してきたセバスチャン・サルガド
息子のジュリアーノ・リベイロ・サルガドとドイツの監督ヴィム・ヴェンダースにより、2014年に公開された、彼の人生をたどる作品です。

セバスチャン・サルガドは1944年にブラジルにて生まれ、26歳の頃、妻が建築の勉強の為に入手したペンタックスのカメラがきっかけで写真に興味を持ちました。30歳で本格的に写真の世界にのめり込んでから、40年に渡って地球上で最も美しい場所を探すというプロジェクトを行ってきました。
やがて、神の眼を持つ写真家と言われるまでに…。

地球上の美しい場所を探して、ガラバゴスやサハラ砂漠、アマゾンやアラスカといった雄大な自然を追い続ける姿を通し、視聴者に言葉にし得ない何かを問いかけるおすすめ映画作品となっています。


ディーン、君がいた瞬間

20世紀の大スタージェームス・ディーン。彼をフィルムに収めるべく追い続けた人物が、プロの写真家デニス・ストックです。

ジェームス・ディーンと彼を追い続けたカメラマンとの友情を描いた作品で、男同士の友情とジェームス・ディーンの素顔、ジェームス・ディーンの撮影風景を映し出します。アントン・コービン監督により2015年に公開された作品です。

ジェームス・ディーンは24歳という若さで、人気絶頂の最中に交通事故で亡くなりますが、そんなジェームスをデニスは無名時代から追いかけていました。
雑誌に掲載するフォトエッセイの為に密着取材を開始しましたが、最初はどこかぎくしゃくしたままでした。しかし、故郷インディアナまでの旅路を共にする中で、互いの才能を認め合い友情がはぐくまれていきます。

誰もが一度は見た事のある写真が撮影された裏側を、垣間見れる映画です。





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